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2004年11月22日 わがまち

海からの眺め

海から見た清水

昭和30年代に封切られた「80日間世界一周」というアメリカ映画がある。原作はジュール・ベルヌ、主演はデビット・ニーブン。映画より主題歌の方が有名かもしれない。平成2年まで、31年間も毎週放送された「兼高かおる世界の旅」のテーマソングだった。

この映画は英国紳士が80日間で世界一周ができるかどうか賭けをする話で、途中日本にも寄る。船が日本に近づくシーンで富士山が写る。海から見る富士は、いままで見たことのなかった構図で、不思議な気分になったのを覚えている。

葛飾北斎も海からの富士を描いているが、それを見ても日本文化からはみ出した印象はない。しかし、ハリウッドが描いた富士は、まるで外国の景色のように思えた。海からの富士を、初めて見たから新鮮だったのかもしれない。

清水と土肥を結ぶフェリーに乗り、清水港の外から、清水のまちを見ると、景色の鮮度が蘇ったような気分になる。船が、清水から離れてゆくという感傷が、気分を高揚させるのかもしれない。

どんなものでも、失って初めて価値の大きさ、意味の深さを知る。でも失ってからでは遅い。消そうとする人たちに警鐘を鳴らしたい。

日の出埠頭を出航し、ほんの数分で、左舷に見える袖師、興津の埠頭がどんどん小さくなってゆく。

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