|
宅地並み課税、当局は合併前に把握
市議会で竹内財務部長が答弁
6月22日、静岡市議会本会議で栗田知明議員(市政クラブ)の質問に対し、竹内良昭財務部長は、政令市昇格により宅地並み課税が避けられないことを「平成14年度に認識していた」と答えた。
今年2月29日、静岡新聞が報道して以来、大問題になっている宅地並み課税について、市当局は合併前年度に把握していたが公表しなかったことを公式に認めた。清水と静岡の農協は、23日に宅地並み課税に反対する署名を市に提出する。
本会議で栗田議員は次のように質問した。
「平成13年8月10日、合併支援プランの中で、新市を政令市と認める見通しが出て、合併協議の中では『政令市を目指す合併』と言われてきた。それなのに何故、合併協議の中で、宅地並課税の問題が出されなかったのか」
ここでヤジが飛んだ。「政令市問題は協議しないと言ってきたんだ。合併協の委員だったんだろう」
栗田議員は質問を続けた。「課税を市が知ったのはいつ頃か」
五十嵐仁企画部長が答弁した。
「合併支援プランで二市でも政令市の展望が出た。合併協議会では、2年で政令市へ移行し、その準備は新市が行うとした。新市になってから、7000余の法制を検討し、その中で、3大都市圏の宅地並課税を把握した」
五十嵐企画部長は新市発足後に「把握した」と答えた。
しかし、竹内良昭財務部長は、「平成14年度に認識していた」と答えた。合併の前年度である。
栗田議員は、「行政は市民への説明をする必要がある。農業団体からは、何故知っていながら、合併の時に、教えなかったのかと声が出ている。財務部長は平成14年度に認識したと言うが、なぜ判っていたのに知らせなかったのか」と当局を追求した。
竹内良昭財務部長は、「合併協では政令市問題を協議しないことになった。平成14年4月18日に両市議会で合併を決め、すり合わせを全勢力を掛けた。宅地並課税の詳しいことは、合併してから」と問題を知っていながら公表しなかった理由を説明した。
宅地並課税の影響は深刻
傍聴者から、こんな感想も出た。「大型ゴミとか、他の市民サービスとは全く影響が違う。市街化区域で農業が出来なくなってしまう。死活問題だから、合併前に説明する必要があった」
宅地並み課税が実施されると、現在10アール当たり5〜6万円の税金が、数年後には、数倍になると予測されている。農家の売上げは稲作で10アールあたり約15万円、お茶で30万円という。宅地並み課税では、農家は税金すら払えず農業を続けることはできない。
静岡市内3500戸の農家がこの影響を受ける。生産緑地などが検討されているが、農業の死活問題である。
合併協議のいいかげんさ露呈
4月に放送されたのSBSテレビの「トークバトル」では、合併を推進してきた旧静岡市の委員から「ハコモノは清水側が言ったことで、合併しようとカッカしてたから、決めたが、今は冷静に見直すべきだ」と見直しが当然という発言があった。旧清水市で合併を推進した議員も、「状況はどんどん変わっているのだから見直しは当然」と発言した。
しかし、たった2年前に決めた新市建設計画の多くが見直されても、合併を決めた当事者たちは見通しの甘さを感じていない。責任をとることもない。これでは「新市建設計画」という嘘を掲げて合併を決めたようなものと思った。宅地並課税も全く同じである。
市街化区域内の農業が成り立たなくなる大問題に直面しても、「政令市になるための合併」だったが、「政令市問題を協議しないで合併協が決めた」というおそまつ。市民にウソをついて決めたと農業関係者が怒って当然である。
市民が声を上げよう
「わたしもひとこと・合併通信」では、両市議会が合併を議決する直前の平成13年春、8万余の署名を集めて清水市議会に提出し、「決めるのは早すぎる。市や議会は、静岡と合併するにしても、中核市となるか、政令市となるか。由比や蒲原と合併する道、単独の道、いろんなケースを比較すべき。もっと慎重に検討を」と要望したが、議会は否決した。
現在、合併による様々な問題が起こってくる中で、どうしたら良いのか、市民が真剣に考えるべき課題が山積だ。問題を解決するためには、声を上げる必要がある。
【写真上】楠新田にて
【写真中】SBSテレビ・トークバトルに出演した磯谷千代美
【写真下】街頭で合併延期の署名を呼びかけた
(2004年6月23日)
▲top
|